見知らぬ番号「000426210110」から突然の着信――「出るべき?」「無視して大丈夫?」と戸惑った方も多いのではないでしょうか。実はこの番号、東京都の八王子警察署の番号「042-621-0110」を偽装した“なりすまし電話”である可能性が指摘されています。最近では、こうした番号を利用した自動音声詐欺や個人情報の聞き出しが急増中。本記事では、この番号の正体や被害事例、なりすまし手口の仕組み、そして着信時の正しい対処法まで、初めての方でも安心して対応できるように詳しく解説します。
「000426210110」からの着信はどこから?実は“なりすまし”の可能性も
見慣れない番号「000426210110」からの着信を受け、不安になった方は少なくないでしょう。実はこの番号、「042-621-0110」――東京都八王子警察署の代表番号――を偽装した“なりすまし電話”の可能性が高いと報告されています。特に、音声ガイダンスによって「料金未納」や「還付金がある」などの話を持ちかけ、受話器の操作を誘導する詐欺電話が急増中です。
頭の「0004」は偽装表示?
この番号は、一見すると市外局番「042」のようにも見えますが、先頭に「00」が付加されている点が不自然です。通常、日本国内から発信された電話番号にはこのような接頭辞は表示されません。そのため、このような形で表示される番号には、何らかの技術的処理や経由地が関与している可能性が高いと考えられます。
実際、「042-621-0110」は警視庁・八王子警察署の公式な代表番号として各種公式サイトや電話帳などに掲載されており、信頼性の高い公的機関の連絡先です。にもかかわらず、「0004〜」という形で表示される場合、それは意図的に番号表示を変更された、いわゆる“番号偽装”である可能性が疑われます。
番号の先頭に「00」や「000」が付いているのは、次のような理由が考えられます:
- 海外を経由したIP電話サービスを通じて発信されている
- 一部の格安通話アプリやVoIP(Voice over IP)サービスを使用している
- 番号表示を任意に変更できるソフトを利用している(スプーフィング)
これらのケースでは、発信者の実際の所在が国内であっても、番号表示に加工が加えられるため、受信者にとっては出どころがわからなくなります。こうした偽装技術は、主に信頼を得て通話に応じさせたり、個人情報を取得する詐欺目的で悪用されることが多く、近年その手口は巧妙化しています。
SNSや口コミでも注意喚起が多数
この番号に関する口コミやネット上の投稿を調べてみると、非常に多くの注意喚起の声が上がっていることが分かります。中でも、音声ガイダンスによって操作を促されるパターンが共通しており、詐欺の典型的な手口と一致しています。
- 「自動音声で“1”を押せと言われた。操作しないと法的措置に移ると脅された」
- 「料金未納の通知と言われ、支払いを催促され、名前や住所を答えてしまいそうになった」
- 「警察署の番号と似ていたので、つい信用して応答してしまいそうになった」
- 「話し方や声のトーンが非常に冷静で、本物の行政機関のような印象だった」
また、実際に“1”を押してしまったユーザーの中には、その後数日以内に別の番号からも同様の自動音声電話がかかってきたという報告も見られ、個人情報が何らかの形でリスト化されてしまった可能性が示唆されています。このような連鎖的な被害を避けるためにも、最初の段階で疑わしい着信には一切反応しないことが極めて重要です。
八王子警察署の正規情報
項目 | 内容 |
---|---|
施設名 | 東京都 八王子警察署 |
所在地 | 東京都八王子市元本郷町3-19-1 |
電話番号 | 042-621-0110 |
管轄地域 | 八王子市中心部、周辺地域、および市内主要幹線道路沿いの一部地域 |
管轄の特徴 | 人口密集地域と住宅街、大学や商業施設が混在する広範なエリアを担当し、生活安全課・交通課・地域課など各部署が活動中 |
公式サイト | https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/keibi/kouban/keisatsusho/08/hachioji.html |
八王子警察署は、多摩地区の中でも特に重要な拠点のひとつとされており、事件・事故への対応や地域住民との連携を重視した活動を行っています。警視庁の中でも管轄範囲が広いため、詐欺電話や特殊詐欺に関する注意喚起も積極的に行っているのが特徴です。
この番号に心当たりがなく、内容も不審な場合は「正規の警察署番号へ折り返しをする」ことが強く推奨されます。また、実際に警察からの連絡であれば、本人確認や要件説明を明確に行うのが通例であるため、不審な電話とは明らかに対応が異なります。
なぜ警察の番号が悪用されるのか?
詐欺グループが警察署など公的機関の番号を表示させることで、以下のような効果を狙っています。これらの手法は、相手の警戒心を解き、情報を聞き出したり不正な操作をさせたりするために非常に有効な手段とされています。
- 信頼感の演出:「警察からの連絡」と信じ込みやすくなることで、相手に対して心理的なプレッシャーを与えやすくなります。特に高齢者や行政機関とのやりとりに慣れていない人は、この番号表示により無条件に信用してしまう傾向があります。
- 折り返しを誘導:本物の警察番号に電話がかかっていると錯覚させ、折り返しの通話でさらに個人情報を聞き出すケースもあります。受話器の相手が詐欺師であるにもかかわらず、信じて話を進めてしまうリスクが高まります。
- 通話中の操作を促す:音声ガイダンスで“番号を押す”ように誘導することで、電話機のプッシュ操作を通じて通話先の切り替えや意図しない情報送信が行われることがあります。例えば「1を押してください」という指示に従うと、詐欺業者の窓口に転送されてしまう場合があります。
このような心理的・技術的な誘導が組み合わさることで、見知らぬ相手の要求にもつい従ってしまうという、人間の行動特性を巧みに突いてくるのが現代の詐欺手口です。
対処法と注意点
- 電話に出ない/すぐ切る:不審な番号には応答しないのが基本。特に、表示番号に「00」や「000」が含まれる場合は要注意。
- 番号検索で確認:jpnumberや電話帳ナビ、または市区町村の防犯情報などで事前に確認することで、詐欺の可能性を判断しやすくなります。
- 警察署へ確認の電話をする:心配な場合は、正規番号へ自分から連絡して、実際に連絡があったのかを確認するのが確実です。
- 個人情報を話さない・番号を押さない:名前や住所、口座番号、マイナンバーなどの情報は絶対に伝えず、音声ガイダンスに従って番号を押すこともしないようにしましょう。
- #9110(警察相談専用番号)に相談する:警察庁が設置している専用ダイヤルに相談することで、被害の有無を確認し、適切なアドバイスを受けることができます。
もし応答してしまったら?
- 個人情報を話した場合は速やかに最寄りの警察署へ通報。自分が話してしまった情報をできるだけ正確に伝えることで、適切な対応を受けることができます。可能であれば、通話の内容や相手の話し方、使用された音声案内の内容なども記録しておくと、後の調査に役立ちます。
- 金融関連の操作をしてしまった場合は、カード会社や銀行へ連絡し、利用停止や再発行などの措置を速やかに行いましょう。また、念のため口座の取引履歴やクレジットカードの明細を確認し、不審な引き落としがないかを確認することも重要です。
- 必要に応じて消費者ホットライン(188)や国民生活センターへ相談し、今後の対応方法や二次被害を防ぐためのアドバイスをもらいましょう。特に契約トラブルや金銭的な被害が発生している場合は、行政機関の専門家の意見を仰ぐことで冷静かつ確実な対処が可能になります。
まとめ
「000426210110」からの電話は、八王子警察署を装った迷惑/詐欺電話の可能性が高く、非常に注意が必要です。このような電話に出てしまっても、焦らずに正しい対応をとることが、被害の拡大を防ぐ鍵となります。知らない番号には安易に出ず、公式情報を必ず確認し、身に覚えのない内容には毅然とした態度で対応しましょう。自分の身を守るためにも、「確認」「無視」「相談」の3ステップを日常的な習慣にしておくことが、安全対策としてとても有効です。