「Instagramの画面がいきなり大きくなった…!?」「前はiPhoneと同じように表示されていたのに…」
そんな戸惑いの声が、タブレットユーザーを中心に急増しています。
2025年に実施されたInstagramの大規模アップデートにより、iPadやAndroidタブレットでは“フルスクリーンUI”が標準となり、従来の「中央に小さく表示されるiPhone風レイアウト」が廃止されました。
本記事では、この表示変更が起きた背景をわかりやすく解説したうえで、「完全には戻せない」とされるUIを疑似的に“元の見た目”に近づける回避策を6つご紹介。さらに、一部のユーザーが試している裏技的アプローチや、注意すべき落とし穴についても網羅しています。
「使いづらくなった」と感じている方や、「なんとか以前の表示に戻したい」と思っている方は、ぜひ最後までお読みください。
何が起こったのか?
iPad向け正式アプリの登場
2025年9月4日、Instagram は長年待望されていた iPad 専用アプリをついに正式リリースしました。これまでは iPhone 用アプリを単純に引き伸ばしただけの互換表示で、画面中央に小さなウィンドウが表示されるだけでしたが、今回のアップデートによって サイドバーや Split View に対応した本格的なフルスクリーン UI が導入されました。この変更により、画面の広さを最大限に活用したレイアウトでフィードやリールが見やすくなった一方で、従来の「小窓での縮小表示」に慣れていたユーザーからは戸惑いの声も上がっています。なお、アップデート後はユーザー側の操作を必要とせず、自動的に新しい UI へと切り替わり、旧来のレイアウトには戻れない仕様になっています。
Androidタブレット/折りたたみ端末向け UI の拡大
一方で、Android タブレットおよび折りたたみスマートフォンにおいても、Instagram は大型画面向けに最適化された “Large Screen Layout” を順次展開してきました。この UI は 2023年秋から一部ユーザーで試験運用されており、画面の横幅に応じてダイナミックに表示が変化する仕様です。そして 2025年3月以降、その対象が段階的に拡大され、現在ではほぼすべてのユーザーに適用されています。このレイアウトもサーバー側で制御されているため、ユーザーがアプリ設定などから旧 UI に戻すことはできず、表示の切り替えに関するオプションは提供されていません。
iPad で“元の小さい表示”に近づける 4 つの方法
# | 回避策 | 手順 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
1 | ウィンドウ縮小(1×/2×) | 画面右下の〈↙︎↗︎〉アイコンをタップ | ワンタップで中央に小窓表示 | ホーム全面での操作不可 |
2 | Slide Over/Stage Manager | Dock から別アプリをドラッグして幅を制限 | iPhone に近い細長表示 | 他アプリと併用が前提 |
3 | モバイル版ブラウザ | Safari で m.instagram.com にアクセス |
シンプル UI で軽い | 投稿・リール撮影など一部機能制限 |
4 | 旧バージョンへダウングレード | Finder や iMazing で旧 IPA を復元 | 完全に旧 UI | App Store 規約外・自己責任・通知が来ない |
Androidタブレットでの回避策 4 選
- 表示サイズを最小に設定
Androidの「設定 ▶ ディスプレイ ▶ 表示サイズとテキスト」の項目から“最小”を選択することで、UI全体のスケーリングを縮小できます。これによりアプリのアイコンや文字サイズも小さくなり、Instagramのレイアウトがよりコンパクトに表示されるようになります。すべての端末で同じように適用できるわけではありませんが、多くの機種でUI縮小の効果を感じられるでしょう。 - マルチウィンドウ/分割画面を利用
Androidのマルチタスク機能を活用して、Instagramを画面の左または右に配置し、ウィンドウ幅を物理的に狭める方法です。これにより、スマートフォンでの表示に近い細長いUIに強制的に変化させることが可能になります。他のアプリと同時に使える点も利便性が高く、動画視聴やチャットとの併用にも向いています。 - モバイルブラウザ版(m.instagram.com)を使う
ChromeやSamsung Internetなどのブラウザでm.instagram.com
にアクセスすると、スマホ用に最適化された縦長レイアウトでInstagramを利用できます。アプリのような重厚なUIではなく軽量で動作も速いため、端末のスペックが低めでも快適に閲覧できます。ただし、投稿やライブ配信など一部の機能には対応していないことがあります。 - 旧 APK のサイドロード
過去バージョンのAPKファイルをインターネットからダウンロードし、手動でインストールする方法です。APKMirrorなどのサイトから旧バージョンを取得することで、フルスクリーンUIが導入される前の状態に戻すことができます。ただし、ログイン時に自動アップデートが要求される場合もあり、またセキュリティリスクや動作不良が発生する可能性があるため、この方法はあくまでも最終手段として自己責任で行うべきです。
共通トラブルシューティング
- キャッシュをクリアして再ログイン: 表示の崩れやボタンが反応しない、拡大されたまま戻らないといった一時的な不具合が発生した場合、アプリのキャッシュを削除して再ログインすることで解消することがあります。設定メニューやアプリ情報からキャッシュを削除した後、再度アカウントにログインし直すことで、表示の不具合がリセットされることが期待できます。
- βプログラム/テスターから退出: AndroidのGoogle PlayストアやiOSのTestFlightを通じてβテストに参加していると、正式リリース前の新UIが強制的に適用されることがあります。これにより先行して変更が反映されるため、設定や表示が不安定になることもあります。こうした場合、βプログラムから退出して通常バージョンに戻すことで、より安定した状態が得られる場合があります。
- アプリの自動更新をオフ: アプリストアでInstagramの自動アップデートを無効にしておくと、不具合のあるバージョンへの強制更新を避けることができます。特に安定して使用できていたバージョンから不要なUI変更や不具合が含まれるアップデートが行われた場合などに、手動でアップデートのタイミングを管理できるため安心です。アプリごとに自動更新を個別にオフにできる設定項目が用意されています。
なぜ設定で戻せないのか?
レイアウトは サーバー側フラグ によって制御されており、アプリ内の「設定」メニューなどにユーザーが任意でUIを切り替えられるようなトグル(スイッチ)は一切用意されていません。表示方式はInstagramの運営側で一括管理されており、端末やアカウントごとにUI変更の適用タイミングが決まっているため、ユーザーがコントロールできる余地がない仕様になっています。
また、iPad専用アプリ化が実現したことで、Appleのアプリ開発ガイドラインに従い、“複数解像度対応”が義務化されました。これにより、従来のようなiPhone互換モード(中央に小さく表示されるUI)はサポート対象外となり、公式にも段階的に廃止されているのが現状です。ユーザーの声に応じた柔軟なUI切り替えは、今のところ導入されていないのが実情です。
まとめ
- 公式に旧 UI へ戻す方法は存在しない
2025年に行われた大規模アップデートによって、Instagramはタブレット向けに最適化されたフルスクリーン UI を標準仕様としました。これにより従来のiPhoneサイズのコンパクトな表示方式は廃止され、ユーザーが任意で旧 UI に戻す手段は公式には提供されていません。 - 疑似的に小さく表示するなら
アプリ内で直接切り替えることはできませんが、ウィンドウサイズの縮小や表示サイズ設定の変更、さらにはモバイルブラウザ版を活用することで、従来のような見た目や使い勝手に“近づける”ことは可能です。これらの方法は操作の工夫によってUIを擬似的にコンパクト化する手段として有効です。 - どうしても旧 UI にこだわるなら
旧バージョンのアプリをインストールする「サイドロード」や、βプログラムからの退出といった非公式の“裏技”的手段を用いれば、旧 UI に戻せるケースもあります。ただし、これらは自己責任が前提であり、セキュリティリスクやアップデート時の強制変更なども起こり得るため注意が必要です。
タブレット表示の最適化により、写真や動画の表示領域が広くなり閲覧性は確実に向上しています。しかしその一方で、長年慣れ親しんだUIを突然失うことで、操作感に違和感を覚えたり、使いづらさを感じたりするユーザーも少なくありません。今後のアップデートで“クラシックモード”や“コンパクト表示”のような柔軟な選択肢が提供される可能性もあるため、不満や要望は公式フィードバックから積極的に届け、変化を前向きに活かしていきましょう。