知らない番号からの着信はドキッとしますよね。最近ネット上で報告が急増している番号のひとつが 08007770267(0800‑777‑0267) です。本記事では、この番号の正体と電話の目的、出てしまった/折り返してしまった場合の対処法、そして根本的な迷惑電話対策までを徹底解説します。
08007770267は「日本光熱費削減センター」を名乗る自動音声営業
電話番号検索サイトでは事業者名が「自動音声電力営業」や「日本光熱費削減センター」と登録されています。この番号に関する口コミは全国的に広がっており、一部地域では短期間で複数回着信する事例も報告されています。営業活動が集中的に行われる時間帯に繰り返しかかってくることが多く、迷惑に感じる利用者も少なくありません。
内容としては、「電気・ガス料金を安くできる」「簡単なアンケート調査」といった名目で話を進めようとするものが多く、光熱費の負担を感じている消費者心理を巧みに突いてきます。実際には、回答を進めていくと個人情報の入力や営業電話への誘導につながるケースが報告されています。
この番号はフリーダイヤルで、番号提供事業者はKDDIですが、KDDIが発信しているわけではありません。営業会社がKDDIのフリーダイヤル回線を使用して発信しており、電話の内容や責任はKDDIとは無関係です。電話番号の提供元と発信元を混同しないよう注意が必要です。
なぜ“センター”を名乗るの?
「日本光熱費削減センター」という名称は、一見すると公的な組織や公益性の高い団体を連想させるため、信頼性を持たせようとする意図が見られます。特に光熱費の高騰が社会問題化している今、その不安を逆手に取り、電話を切られにくくするのが狙いと考えられます。さらに「センター」という言葉には、調査機関や行政といった印象を与える効果もあるため、つい話を聞いてしまう人もいるでしょう。しかし、実在する公的機関(資源エネルギー庁や経済産業省など)は、こうした自動音声による勧誘電話を一切行っていないと明言しており、注意喚起もされています。
どんな内容が流れる?実際の音声スクリプト例
- 「こちらは日本光熱費削減センターです」
- 「電気・ガス料金を平均◯%削減できるかの簡単な調査です」
- 「お住まいが戸建てなら1、マンションなら2を押してください」
- 「光熱費が月◯円以上の場合は…」
- 「いくつかの簡単な質問にお答えいただくだけで、光熱費を見直すチャンスが得られます」
- 「お住まいの地域を郵便番号で入力してください」
- 「現在ご契約の電力会社名を選択してください」
…といった プッシュ操作型のアンケート が典型です。アンケートは一見すると無害な印象を与えますが、実際には個人情報や契約状況などを聞き出す構成になっており、営業活動のための事前情報収集として利用されていると見られています。最後まで回答すると「後日担当からご連絡します」と自動的に切れ、その数日後にオペレーターから勧誘コールが入るという報告もあります。
ポイント: 音声に従って操作してしまうと個人情報の一部が記録される可能性もあるため、途中で切ってしまっても問題ありませんし、最初から無視するのが最も安全です。
着信が多い時間帯・頻度
時間帯 | 報告件数の多さ | 備考 |
---|---|---|
平日 10:00〜12:00 | ◎ | テレアポのメイン時間帯 citeturn0search0 |
平日 14:00〜17:00 | ◎ | 夕方前の再架電が多い |
土日祝 | △ | 報告は少なめだがゼロではない |
折り返し電話は不要!その理由
- 内容は営業トークのみ — 要件は「光熱費削減サービス」の勧誘で、必要緊急性はゼロ。電話に出ても実際の利益につながる話ではなく、最終的には特定のサービスや業者との契約を勧められるだけです。中には「電力自由化によりお得になる」などと、制度を都合よく解釈した案内もあるため、注意が必要です。
- 自動音声で人が出ないことも — 折り返しても「営業時間外です」などのガイダンスが流れる場合が多く、貴重な時間を浪費してしまいます。また、人が出ないため、疑問点を確認したり用件を明確にできるわけでもありません。
- 個人情報リスク — 自動音声の指示に従って番号を入力した場合、住所や契約先電力会社、光熱費の金額といった個人情報に関する回答を促されることがあります。こうして収集された情報は、後日オペレーターからの電話で利用されることが多く、個人情報の流出や不正利用のリスクが否定できません。
結論: 折り返すメリットはなく、むしろデメリットばかりです。心当たりのない番号は無視し、必要に応じて着信拒否や迷惑電話フィルターを活用しましょう。自衛の意識を持つことが、トラブル回避の第一歩となります。
うっかり出てしまった/番号を押してしまった場合
- すぐに通話終了 — プッシュ操作を続けない。途中で違和感を覚えたら、速やかに通話を切るのがベストです。特に相手が自動音声の場合、そのまま操作を続けてしまうと個人情報収集の対象になってしまうおそれがあるため、すぐに切断することが重要です。
- 個人情報は一切答えない — 名前・住所・契約中の電力会社など、相手の素性が不明なままでは絶対に伝えてはいけません。営業目的の電話である可能性が高く、話の中で少しでも不安や不信感を抱いたら、速やかに会話を終了し、情報の提供を控えることが自己防衛につながります。
- 着信拒否設定 — iOS/Androidの電話アプリから簡単にブロックできます。繰り返しかかってくる場合は必ず設定しましょう。あわせて、キャリアが提供する迷惑電話ブロックサービスや、サードパーティ製の迷惑電話対策アプリの併用もおすすめです。
- 再度かかってきたら録音 — しつこい勧誘が続く場合は、会話内容を録音して証拠を残し、消費生活センターなど公的機関に相談するのが有効です。録音を行う際は、相手の発言や勧誘内容を明確に記録することで、後の対応がスムーズになります。
根本的な迷惑電話対策3選
- キャリア提供の迷惑電話フィルターを活用
- NTTドコモ「迷惑電話ストップサービス」や、auの「迷惑メッセージ・電話ブロック」、ソフトバンクの「迷惑電話ブロック」など、各キャリアは無料もしくは低価格で利用できるフィルター機能を提供しています。これらは不審な番号を自動で検出・遮断するため、普段から設定しておくだけで多くの迷惑電話を未然に防げます。
- 専用アプリを導入
- WhoscallやTruecallerは、膨大なユーザーからの報告と独自データベースにより、不審な電話番号をリアルタイムで識別・表示してくれる優れたツールです。中には通話前に警告表示を出す機能や、自動で着信拒否する機能が備わっているものもあります。特にスマホ利用者には手軽で即効性のある対策となります。
- 固定電話にはナンバーディスプレイ+自動録音機
- 高齢者世帯では固定電話の利用が多く、詐欺のターゲットにもなりやすい傾向があります。ナンバーディスプレイ機能を有効にして、見知らぬ番号を確認した上で対応できるようにしたり、自動録音機を設置して通話内容を記録することで、詐欺被害の抑止力になります。必要に応じて家族とも共有し、万が一に備えた体制を整えておくことが大切です。
まとめ
08007770267は光熱費削減をうたう営業電話 で、公的機関や大手電力会社とは無関係です。表向きには「日本光熱費削減センター」を名乗っていますが、実際には正体不明の営業会社が運営しており、信用できる情報源からの連絡ではありません。こうした電話の内容は、ほとんどが自動音声による一方的なアンケート形式で、後に営業電話につなげるための導入手段にすぎません。
折り返しは不要。着信拒否+個人情報を渡さない が鉄則です。電話番号を記録して着信拒否設定をすることで、以後の無駄な着信を防げますし、操作中にうっかり情報を入力してしまうリスクも避けられます。また、家族や高齢の親族にも番号を共有しておくことで、周囲への被害拡大を防ぐことも大切です。
繰り返し来る場合はアプリやキャリアサービスでブロックし、悪質なら消費生活センターへ相談を。特に何度も別番号からかかってくるようであれば、同一業者による悪質なアプローチの可能性があります。通話記録や録音があれば証拠として有効ですので、相談時には活用しましょう。
この番号以外にも0800-777-0279や0800-777-0290など、同様の仕組みを使った自動音声営業が多数報告されています。番号が少し違っても手口は共通していることが多いため、見知らぬ番号からの着信には一貫して慎重な対応を心がけてください。